こんにちは。

Eテレでやっている「奇跡のレッスン」という番組が好きで、毎回録画して見ています:D

この番組は、世界の一流指導者が、中学生の子供たちに1週間だけレッスンを行って、技術だけでなく心の変化も呼び起こす、というものです。

先日の番組では、ある中学校の男子バドミントン部に、マレーシア人のミスボン・シデクさんというコーチがやってきて指導するという内容の前編が放送されていました。

この記事の目次

子供の能力を引き出すには

私はこの番組を見て毎回思うのですが、日本の教育は、子供たちの能力をぜんぜんうまくひきだせていないんじゃないか、と。

勝ち負けにこだわりすぎていたり、テクニカルな練習ばかりにフォーカスしていて、本来子供たちが持っている創造的な力や、好きだからそのスポーツをしているのだ、という感覚を、奪ってしまっているように感じるのです。

これまでに放送されたのは、女子サッカー、卓球、バレーボール、テニス、ゴルフ、などなど・・・。

どのコーチも、「楽しんでスポーツに向き合ってもらいたい」ということと、「スポーツを通して、自分で考える能力を身につけていってもらいたい」ということを必ず言われるのですね。

実際、1週間のレッスンを通して、中学生の子供たちは、楽しみながら、でも、試合のときには自分でちゃんと考えてプレーするようになっていくのです。

それまでは、惰性で練習していたような感じの子供たちが、心から「楽しい。もっとうまくなりたい」と言うようになるんですね。

日本の教育をディスるわけではないのですが、これはスポーツに限らず、勉強においても、ただただ暗記したり、テストで良い点数を取るための対策問題をたくさん解いたりとか、それに終始しているなぁと思うのです。

結局学生時代の勉強は、社会人になったり大人になったりしても、どこにも役にたっていないんですよね。(私だけかしら^^;)

もっと創造性を伸ばすような、個性を伸ばすような、そんな教育ができたなら、日本の社会はもっと活気が出るかもしれませんね。

他人と自分を比較しなくていい

今回はバドミントンの授業だったのですが、その中学校の部活では、中2男子の部員を、バドミントンが上手な順番で順位づけしていたんですね。

1位や2位の少年は、そりゃ練習にも熱が入っているのでしょうが、10位(おそらく最下位)にランク付けされていた少年は、女子部員や後輩部員たちに混じって、いつも練習をしているのです。

その少年はとても笑顔がかわいらしく、自分の立場も理解していて、明るい感じで「自分はみんなほど技術もないから・・・」というふうにそれを受け入れているように見えるのですね。

でも、マレーシアからやってきたコーチが、その少年に話しかけるのです。
「他の子と自分を比較しないでいいんだよ。自分の持っている力を出し切ってごらん」って。

そうすると、その後の練習では、まるで水を得た魚のように、ビシバシとスマッシュを決める姿を披露するんですね。
それを見て、日本人の顧問の先生や、同級生たちは「おおおー!」と賞賛するのですが、それってなんか違うなって悲しくなりました。
なんでもっと早くその少年の能力を引き出せてあげなかったんだろう、って。

枠にはめてしまうと力が出せない

まわりの先生や同級生たちは、「彼は10位だから」という枠にはめて見てしまっているんですね。
だから、彼が本来持っている力に気づきもしないし、引き出そうともしない。

そして、その少年自身も、「自分は10位だから」という枠に自分をはめてしまって、後輩たちに混じって練習することを良しとしてしまっている。
でも本当は、素晴らしい実力を持っているし、10位という扱いに心を痛めていたのではないかと思うんですね。

こーやって、枠にはめてしまうのって、私たちから力を奪ってしまうことなんですよね。
しかも順位づけという枠は、本当に、害にしかならないと思います。

枠からはみだして、限界を超えていこう

このような教育に限らず、私たちは自分自身のことを、「私はこんな人だから」というふうに、枠にはめてしまうことがありますよね。

でもそれは、自分で自分の限界を決めて、あらゆる可能性を放棄していることに他ならないんですよね。
自分自身を枠にはめてしまった瞬間、そこから成長はなくなってしまいます。

同じように、誰かのことを「あの人はこんな人だから」と枠にはめて見てしまうこともありますよね。
これも、その人がいくら他の面を持っていようとも、いくら変わろとも、それに気づけなくなってしまうのですね。

特に、親(大人)が子供を枠にはめて見てしまうのは、その子供の可能性を奪うことになってしまうので、注意が必要ですね。

今回の中学生の10位だった少年は、マレージア人のコーチの一言で、枠から解放されましたね。
その生き生きとした姿を見て、私は涙が止まりませんでした。

本来私たちは、あらゆる可能性と能力を持っているのですね。
どんな自分にもなれるし、どんなことも出来るのです。
限界を決めているのは、他ならぬ自分自身。

枠からはみだして、創造性を発揮して、限界を超えていきましょうね:D